本日は趣向を新たに「大人の為の語りの会」を開催させていただきました。
会場はアテイン勝田台ホールです。
お招きしたのは
語りの会 やちよ
の皆さまです。
勝田台ホールのSさんが送迎バスのお出向かいをしています。
当の私たちはと言うと最終リハーサルの真っ最中です。
今回の企画には何度も打ち合わせを重ねてきました。
マイクを3本使うので音量のバランスや、演目の切り替えのセットなどを短時間で合わせていきます。
リハーサルもぎりぎりセーフでしたが、「語りの会やちよ」の演者の皆さんは落ち着いたものです。
年間、100回以上も公演されているとお伺いしていましたので、さすがだと思いました。
早速、開催の司会をスタート。
一人ずつ語っていきます。
語り口と言い、引き込まれるような雰囲気です。
今回の講演目的の「大人の為の」と言う語りにぴったりです。
内容は、民話、昔話、紙芝居を用いての語りでした。
プログラムは
ざしき童子
(ざしきぼっこ)
ねずみ経
むべの実
子育てゆうれい
金色夜叉
(こんじきやしゃ 紙芝居)
~休憩~
あらしの夜に
(紙芝居)
ゆきむすめ
どろぼうの手
錦木ものがたり
でした。
この黒飴は「子育てゆうれい」を語られた演者の方がご用意くださいました。
わざわざ東京までお出かけされて長寿に効くといわれている黒飴をご準備されたものです。
一粒 50歳 二粒 100歳と言われているそうです。
お砂糖の香ばしさは格別でした。
語りの前に参加者に配るサプライズです。
黒飴の効能もさることながら、どのように語りの中で飴が出てくるのか興味がふくらみます。
なぜ、飴が語りの中で重要だったのでしょうか。私も語りを聞いて、なるほどと思いました。
簡単に内容を紹介させていただきます。
子育てゆうれいの話は、ある旅をする女性が旅の途中で病に倒れます。そして、死ぬ間際に産み落とした自分の子供を育てる為に、黒飴を買いに夜な夜な現れる話です。
飴屋の主人は女性が幽霊とは知りません。
飴を買う代金は、その女性の葬儀の時に持たせた「三途の川の渡し賃、六文銭」でした。
毎晩現れては、一文で買える分の黒飴を買いに来たのです。六日間毎日。
七日目の夜、女性は飴屋にやってきます。懐にはには一文もありませんが・・・
外は強い風が吹いている夜でした。
店の主人は、毎日来る女性の頼みに応じて飴を分けてくれます。
そして、不思議に思った店の主人は、こっそり後をつけてみました。すると、さびしい場所の墓地に赤子の泣き声がするではありませんか。ちかくに行くと、生まれたばかりの赤子が、その女性のお墓のところで泣いていました。
赤子の口には飴の跡がうっすらとついていたのです。
飴屋の主人は驚き、寺の住職に急いで知らせました。
その赤子はお墓のあるお寺に引き取られて住職に育てられました。
赤子は成長しお寺を継ぎました。
語り口から、情景が浮かびます。ゆうれいの気持ちまでも伝わってくるようでした。
人情の大切さが胸に沁みます。優しさの意味を今更ながら想います。
弊社の副社長も引き込まれて聞いていました。
語りの素晴らしさは、聞いてみないと解りませんので機会があればぜひともお勧めいたします。
途中、休憩の合間には肩たたき体操をみんなで行いました。
後半は紙芝居からです。
何とも言えない味のある語りです。
今も昔も人々が忘れてしまいそうになる人にとって大切なことを、
相手に素直な気持ちで聴かせることができるのも
語りの力ではないでしょうか。
だから、時を超えて語られるのだと思いました。
どろぼうの手の語りです。
仲の良い夫婦の気持ちが、泥棒に入った男のこころを改心させる話です。
どんな心が、泥棒のこころを開かせたのでしょうか。
聞いて感動です。
大切なものは見えないところにあるということでしょうか。
語りの会 やちよ 代表による「錦木ものがたり」の語りは能の演目にもあるそうです。
最後に謡いで締めくくられました。素晴らしいです。
今回は「語りの会 やちよ」の皆さまの素晴らしい語りを聞かせていただきました。
参加者の皆さまも感動した面持ちでした。「感動したわ!」と私につげてお帰りになる方もいらっしゃいました。
生で聴く人の声の素晴らしさは、忘れていた心の感動を思い起こさせてくれました。
ありがとうございました。
営業部 文 磯野 撮影 平田さん でした